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血液検査

まずは内科の基本検査です。最近体重が増えてしまい血糖値やコレステロール値が心配だ。最近、何となくだるいのだけど、どこか悪いのでは・・・? まずは血液検査でどこか異常値がないかどうかを調べてみることが大切です。お気軽に気になる症状を伝えて頂ければ必要な項目を検査させて頂きます。 血液検査では主に下記のようなことがわかります。健診結果などと照らし合わせてみて下さい。

■貧血の有無

血液中の血色素量(ヘモグロビン)を計測します。最近疲れやすい、息切れや動悸がするときは原因が貧血である場合があります。

■肝臓の状態

健診結果などでよくみるGOT(AST), GPT(ALT), γ-GTP(ガンマジーティーピー)などが代表的です。お酒を飲まれる方、体重が多い方、コレステロール値や中性脂肪の高い方などは脂肪肝による肝機能異常が心配です。

■腎臓の状態

健診項目である尿素窒素、クレアチニンなどが代表的な項目です。健診で尿蛋白や尿潜血を指摘されたかた要チェックです。また血圧が高い方、糖尿病の方は腎機能障害の合併が心配です。定期的に検査を行って下さい。

■コレステロールや中性脂肪

動脈硬化で問題になる悪玉コレステロール値(LDLコレステロール)や最近動脈硬化の指標として話題になっている善玉/悪玉コレステロール値の比(LDL/HDL比)などがわかります。

■血糖値/糖尿病の有無

食事をとる前の空腹時血糖が110mg/dl以上ある方は糖尿病の疑いがあります。またHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)といって、その場の血糖値のみではなく最近1-2ヶ月の血糖値がどのくらいの値だったのかがわかる検査も重要です。健診等で血糖値が高いといわれた方は要チェックです。

■アレルギー検査

スギ花粉症やブタクサなどに対する花粉症をもっているのかどうかや、喘息の原因となるダニやハウスダストに対するアレルギーがないかなどがわかります。最近、鼻水がよく出るんだけどこれってアレルギーなどと心配しているかたは要チェックです。 また食物アレルギーについての検査も可能です。

■迅速血液検査(一部血液検査項目)

当院ではお熱がある方、喉の腫れがひどい方、および咳や痰がひどい方に対しては約5分で細菌感染などの時に上昇する白血球検査や炎症の強さを表すCRP検査の迅速検査を行い迅速な診断・治療に役立てています。

以上、一般的に行われている検査について御説明させて頂きました。その他、血液中のホルモン濃度の検査など症状や病気の診断・治療に必要な検査を行っています。

心電図

心電図とは、心臓の筋肉が興奮する(活動する)際に生じる電気活動を記録したものです。
心臓の検査で、狭心症、心筋梗塞、不整脈などの診断に用います。
正常心電図には一定の波形があり、これが乱れることによりいろんな心臓病の診断をつけることが出来ます。
当院では健診時に記録するような心電図はもちろんのこと、健診時では見つかりにくい心臓病の診断に有用な24時間ホルター心電図、運動負荷心電図も行っています。

24時間心電図

左の写真のような小さな心電計に24時間分の心電図を記録します。通常の心電図ではとらえることのできない不整脈をはじめとした心臓病の診断に役立ちます。 検査は一度受診をして頂き、胸に心電図の電極付シールを貼らせて頂きます。 取り付け翌日に心電図の電極を外します。検査中は原則として入浴・シャワー以外はお仕事も含め日常生活が可能です。

運動負荷心電図

左の写真のような自転車をこぎながら心電図を記録します。運動中の心電図を記録することにより狭心症の診断や運動によって起こりやすくなる不整脈の診断、および高血圧や糖尿病、高脂血症といった生活習慣病患者さんがどの程度の運動が可能なのかを調べるのに役立ちます。検査は予約制で準備に約10分、検査に約15分程度かかります。

エコー検査

エコー検査は左の写真のようなプローブといった超音波発生装置を検査部位にあてて臓器の状態を観察する検査です(超音波を発生するといっても痛いわけではありません)。 当院では下記に示す部位のエコー検査を行っています。

エコー検査

■心臓エコー検査 この写真は健常ボランディアの方の同意を得て掲載しております。

胸にゼリーをぬり前述のプローブを胸にあてて検査を行います。左の検査写真のように心臓の動きや内部の血流まで詳しく観察することができます。
心臓の動きや心臓の弁の状態を観察します。心臓弁膜症、心筋梗塞、心筋症またいわゆる心臓肥大をはじめとした高血圧による心臓合併症の診断や経過観察のために行います。

■頚動脈エコー検査 この写真は健常ボランディアの方の同意を得て掲載しております。

高コレステロール血症、糖尿病、高血圧、喫煙など心臓からの血液を全身に送りこむための血管に動脈硬化が年齢より早く生じます。そこで現在の動脈硬化の状態の一部を比較的簡単に見ることができるのが、この頚動脈エコー検査です。頚部(首の部分)にプローブをあてることにより左の検査写真のように血管の動脈硬化の状態および血流が観察できます。 動脈硬化が高度になるとこの写真のように血管の壁にプラークといってコブのようなものができて血管の内腔が細くなってしまいます。

■腹部エコー検査 この写真は健常ボランディアの方の同意を得て掲載しております。

肝臓、腎臓などが観察できます。コレステロールや中性脂肪が多いかたは肝臓に脂肪がつきやすく脂肪肝という状態になります。注意が必要です。

血管内皮機能検査(FMD)

10分ほどで血管の元気度を診ます。

■血管内皮とは

血管内皮は、血管の内側を覆っている1層の細胞です。
この血管内皮細胞からは血管をしなやかに保つ物質が放出されています。この機能が衰えると動脈硬化の進展が進むと言われています。
さらに動脈硬化が進むと心筋梗塞。脳梗塞へとつながります。

■血管内皮機能検査とは

血管内皮機能を調べるには、血流依存性血管拡張反応検査(FMD検査)を行います。
この検査方法は止血帯で腕をしめ、止血前と血流再開後の血管径の変化を超音波で調べるというものです。
止血後に血流を再開させると、血流の刺激で、血管内皮細胞がしなやかに放出します。
そのしなやか物質は血管を拡張させますので、血管拡張の度合いを診ることにより、血管内皮機能が分かるのです。

呼吸機能検査

簡単にいうと肺活量検査をもう少し精密に行う検査です。慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息の診断や、それらの病気の重症度/治療効果判定に用いる検査です。
COPDというと聞きなれない言葉とは思いますが、最近はテレビなどでも啓蒙活動が盛んで、別名”肺の生活習慣病”などとも言われています。多くは長期間の喫煙により、肺に酸素を送り込む気管支に慢性炎症がおこり肺が痛んでしまった状態です。 自覚症状は動いた時の息切れや、慢性的な咳や痰ですが、無症状の人もいます。検査は10分程度で特に予約は要りません。